更新履歴
- : Qiita から移植
NOTE
この記事は Qiita から移植してきたものです。 元 URL: https://qiita.com/nsfisis/items/5d733703afcb35bbf399
本記事は Python 3.7.6 の動作結果を元にして書かれている。
Python でクロージャを作ろうと、次のようなコードを書いた。
def f():
x = 0
def g():
x += 1
g()
f()
関数 g
から 関数 f
のスコープ内で定義された変数 x
を参照し、それに 1 を足そうとしている。 これを実行すると x += 1
の箇所でエラーが発生する。
UnboundLocalError: local variable `x' referenced before assignment
local変数 x
が代入前に参照された、とある。これは、f
の x
を参照するのではなく、新しく別の変数を g
内に作ってしまっているため。 前述のコードを宣言と代入を便宜上分けて書き直すと次のようになる。var
を変数宣言のための構文として擬似的に利用している。
# 注: var は正しい Python の文法ではない。上記参照のこと
def f():
var x # f の local変数 'x' を宣言
x = 0 # x に 0 を代入
def g(): # f の内部関数 g を定義
var x # g の local変数 'x' を宣言
# たまたま f にも同じ名前の変数があるが、それとは別の変数
x += 1 # x に 1 を加算 (x = x + 1 の糖衣構文)
# 加算する前の値を参照しようとするが、まだ代入されていないためエラー
g()
当初の意図を表現するには、次のように書けばよい。
def f():
x = 0
def g():
nonlocal x ## (*)
x += 1
g()
(*)
のように、nonlocal
を追加する。これにより一つ外側のスコープ (g
の一つ外側 = f
) で定義されている x
を探しに行くようになる。